舒明天皇元年八月五日、大仁犬上君田耜・大仁薬師恵日を大唐に遣
わした。
　と書いてあります。

　おかしいと思われませんか? 推古天皇が亡くなりました。調べていな
いのですが、お葬式に随分時間がかかったと思うのですが、舒明天皇
元年にもう、遣唐使を派遣しています。

　私が、歴史にのめり込むようになったのは、田村誠一氏が書かれた
『燦然と輝いていた古代』を読んでからです。田村氏は、この書物で、遣
隋使を送っていた天皇家が、代が変わったからと言って、隋の国を滅
ぼした唐の国に使節を派遣するほどおかしなことはありませんと書いて
おられます。この意味は今でも判からないのですが、最近は、少しは判
かるような気がしています。
　田村氏が言われるのには、民族が異なれば、挨拶には行かないと書
いておられます。
田村氏は、隋の国は、同じ中国でも、雲南系の人達だと考えておられま
す。現在でも同じことですが、チベットや福建省の人たちです。朝鮮半
島で言いますと、昔、新羅と言われた所に住んでいた人たちです。
　日本人の大半は、紀元前に日本へやって来て、稲作を伝えた人たち
だと説明しておられます。ここ10年間、田村氏が言われたことは、すべ
て、確かめてきました。この本に書いてあると云われた本は、すべて買
いました。現地へ行ったと云われた所は、残念ながら、すべてではあり
ませんが、トータルしますと、田村氏より多く訪問したかも知れません。
そのすべては、私の考えも加えて、【新しい日本の歴史】に書いていま
すから、読んでください。
田村氏は、中国の歴史をどこまで調べられたかは、故人となられました
ので分かりませんが、隋の国は雲南系、唐は漢人だと書いておられま
す。血が違うということです。
　現在でもそうでしょうか? 日本はアメリカの傀儡政権のようなものです
が、日本の首相が交代しますと、何はおいてもアメリカへお土産を持っ
て挨拶に行ってます。全く、血は違いますが、挨拶に行きます。　血が
違うと云う事は、田村氏の言われるようなことだなと思い始めています。
　現在は、中国や朝鮮は、他の外国に対する以上に、日本を目の敵に
しています。きっと、100年、200年経っても同じだと思います。三つの国
は、全く血統が異なります。顔が似ているだけに一層、強いのだと思い
ます。
　隋と唐は、日本の内閣が交代したり、天皇が亡くなられて、昭和から
平成の時代に変わったのと訳が違います。織田信長は、相当、相手を
徹底的にやっつけましたが、他の武将は、殺戮というような戦争はしな
かったのではないかと想像しています。なぜ想像かと言いますと、いわ
ゆる戦国時代と呼ばれるようになってからの日本史は知らないからで
す。

それと同様に、中国ではどのように戦争が行われて、どのように政権が
交代したか知りません。
　そんな難しいことを言わなくても、「推古天皇が亡くなられて、すぐに舒
明天皇元年に遣唐使を派遣する」ということは、不自然です。もし、この
ことが本当であれば、それほど、早く、挨拶をしなければ、中国にやら
れる心配があったことになります。
　次回は、違う角度から遣唐使はおかしいことを書いてみます。